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やっと1日の仕事が終わり、身体を休める為に、ジェラールは自室に戻った。
自室と言っても、所詮は一介の召使いの寝室だ。
元は同じ王族でも、王子であるジークレインの部屋とは比べ物にならない。

ちなみに、俺の事を元王族だと知っているのは、この王宮の一部の者だけだ。
後が面倒なので、最低限の範囲の者にしか教えていない。
具体的に言うと、大臣のココ、侍女長のシャルル、それから・・・

自室の扉を開いた時、妙な臭いが鼻の中に入ってきた。

・・・・生臭い。
魚・・の臭いか?

そして、ジェラールの目にはある一匹の猫が映った。
「・・・・・ハッピー様、何をなさっているんですか」
「あい。遊びに来たよ~」
半ば呆れながら言ったジェラールに、青い猫は気軽な口調で答えた。

この青い猫は、実はルシフェニア王宮の魔道師の弟子だ。
彼(?)自身も強力な魔法を使うらしいが、ジェラールは一度もその魔法を見た事が無い。
王宮の者でも、ほとんどの者は彼の魔法を知らないだろう。

「一体、何処から入って来たんですか」
「んなもん、窓からに決まってんだろ」
今度はベッドの下から別の声が聞こえ、桜の髪の青年がひょっこり顔を出す。
ジェラールは、もういちいち驚いたりしなかった。

この青年こそが、王宮魔道師・・ハッピーの師匠だ。
青年と言ったが、実年齢は幾つなのか知る者はいない(多分)。
彼はとても強力な炎の魔法を使う。
その実力は大陸一だとも言われている。

「・・・言い切らないでください。一応、不法侵入の部類に入るんですから」
「ルーシィだったら、絶対『不法侵入者ー!!』って叫んでるよね」
「だな。・・・で、そのルーシィは何処にいるんだ?」
「シャルルはー?」
ナツはルーシィの幼馴染らしく、裏でこっそり2人で会っているのを見た事がある。
シャルルに関しては、ハッピーがただ単に好意を寄せているからだろう。
「元々猫だったシャルルを、オイラが人間にしてあげたんだよー」と本人は言っているが、ジェラールはもちろん回りの人々もあまり信じていない。
「知りません。そんなに会いたければ、各自でお2人の部屋を訪ねたらどうですか」
「ちぇー、何だ知らねぇのか。つまんねーの~」
「じゃあ行こっかー」
また窓からお邪魔するつもりなのか、2人はロープを取り出し、部屋の窓に引っ掛ける。

仮にも王宮直属の魔道師なのだから、少しは立場を弁えてほしい。
目撃しているのは今の所ジェラールとルーシィ(とシャルル)だから良いものの、傍から見ればただの不審者だ。
間違えて通報されかねない。

「・・・あの・・普通に入ったら駄目なんですか」
「だって、そんな事したら追い出されるに決まってるし」
「実力行使だよ」
諦めるという選択肢は無いのだろうか。

「あ、そうだジェラール」
唐突にナツがこちらを振り返った。
「何でしょう」
「お前、もうすぐ隣の国に出掛ける事になると思うから、体調をしっかり整えておけよ」
「大事な用事みたいだからねー」
ナツ達はそれだけを告げると、じゃあなと手を振る。
2人の姿が窓の外に消えた後、ジェラールはぼそりと呟いた。
「・・・・どういう事だ?」

ナツやハッピーには、近い未来を予言する力がある。

そしてそれをジェラールにわざわざ報告してくれるのも、ジェラールが王子の双子の弟だと知っているからだ。
彼等は、ジェラールが元王族だと知っている数少ない人物のうちの2人。
もっとも、召使いとして働けるように鍛えてくれたのは彼等だ。
だから2人とは深い面識があるのだ。

それは置いておくとして・・・『隣の国に出掛ける事になる』というのはどういう意味なのか?

隣の国の名は、『エルフェゴート国』・・別名『氷ノ国』。
何故そこに、しかも自分が行く事になるのだろう。

(・・・まぁ、深く考えても仕方ない・・か)
とにかく今日は疲れたので、潔く眠りにつく事にした。
明日の支度を終えると、ジェラールはベッドに倒れこむ。
すぐに眠ってしまったようで、それからの事は憶えてない。

ただ、珍しく夢を見た。

黒い髪の男が出てくる夢だった。



続く
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【2011/07/05 22:09】 | FT二次小説
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