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私は負傷者を癒したり、病気の者の為に薬草を処方したりする仕事に携わっている。
そう、一言で言えば医師だ。


激しい雨と、窓を割らんばかりの豪風が吹き荒れる、とある嵐の夜である。
私はいつも通り、患者のカルテの整理をしたりその日の帳簿をつけたりしていた。

炎のように揺らめきながら、ランプの中で蛍石が光る。
吊り下げられたランプの下で、書類にペンを走らせながらちらりと時計を見た。
(・・・もうこんな時間か)
短い針がローマ数字の2を指そうとしている。
そろそろ寝る時間だ。
私はペンを机の上に放り投げ、思い切り伸びをした。
最近寝不足のせいか、どうも体が重い。
さすがにもう急患は来ないだろうし、今日はこれで閉めて寝よう。

そう思っていた矢先、木製の簡素な扉が、ドンドンドンと激しく叩かれた。

あのドアは、先代から譲り受けた時から一度も修理していない年代物だから、優しくノックして欲しいのだが。
くだらないことを考えながら、扉を開けようと玄関へ向かう。
扉の叩き方から察するに、急患だろう。
崖から足を滑らせでもしたのか。

「今開けまーす」
またしても激しいノックをされたので、大きな声で返事をしてから扉を開けた。

そこには、小さな子供がたっていた。

所々焦げ、ボロボロになった衣服。

煤と血で汚れた顔。

・・・多分、崖から落ちただけではこんな状態にはならないだろう。
幼さのせいか、それとも汚れているせいか、顔立ちだけでは男か女か区別がつかない。
背中には、大きな革袋が背負われている。
この年頃の子供が持つにしては随分大きな荷物だ。

「どうかしたの」
私が訊ねると、子供は死んだような虚ろな瞳で私を見上げた。

「治療を、お願いします」

ただその一言だけを呟いて。



第1話へ続く

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【2013/02/09 23:24】 | オリジナル小説
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LandM
お、入りが違いますね。
文章力も上がっているような気がします。
こういう表現は私には出来ないんですよね。
ランプの描写とかは。。。
こういう描写が出来る方がうらやましいですね。

Re: タイトルなし
Rubellum
LandMさん、コメントありがとうございます。

改訂前、第1章だけプロローグ・エピローグがなかったので、改訂版では書いてみることにしました。

まだまだ拙い文章ですが、以前よりは成長できているようで安心いたしました。
もっと上手く情景描写ができるようになりたいですね・・・

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コメント
この記事へのコメント
お、入りが違いますね。
文章力も上がっているような気がします。
こういう表現は私には出来ないんですよね。
ランプの描写とかは。。。
こういう描写が出来る方がうらやましいですね。
2013/02/24(Sun) 08:02 | URL  | LandM #-[ 編集]
Re: タイトルなし
LandMさん、コメントありがとうございます。

改訂前、第1章だけプロローグ・エピローグがなかったので、改訂版では書いてみることにしました。

まだまだ拙い文章ですが、以前よりは成長できているようで安心いたしました。
もっと上手く情景描写ができるようになりたいですね・・・
2013/02/27(Wed) 18:36 | URL  | Rubellum #-[ 編集]
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