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幼い頃のニナは、一人暮らしに近かった。
彼女が生まれてすぐに亡くなった母親と、帰ってこない父親。
頼れる親戚もいないし、友達もいない。
ニナは、ずっと独りだったのだ。

「・・・・・・」
彼女は黙々と歩いていく。
近所にある図書館に行くためだ。
朝起きて食事を済ませ、図書館に向かう・・・・これが、彼女の日課。
いつも、孤独な彼女の・・・。
だが、その日だけは違っていた。
「・・・・?」
通り道にある家に、見覚えのない少年が立っていた。
遠くからではよく見えないが、何かを振っているように見えた。
「・・・・・」
しばらく見ているうちに興味をなくしたので、通り過ぎようと思ったその時・・・・
「・・・・ん?」
先程の少年がくるりと振り返ったのだ。
「・・・!!」
(やばっ)
逃げよう。
あまり人と関わりたくない・・・・そう思ったのだが。
体が動くよりも早く、少年に手首を掴まれる。
「・・・・今日、ここに引っ越してきたんだ。よろしく」
少年がにこっと笑う。
「・・・・そう」
それに対して、ニナはそんな言葉しか返せなかった。
何と言えばいいのか、分からないのだ。
「・・・・ジェラール!」
急に後ろから声がかかり、彼女は反射的にそちらを向いた。
「ジークレイン。荷物の整理は終わったのか?」
どうやらジークレインというのが後から来た少年で、この少年はジェラールというらしい。
「ん、ああ。・・・・で、この子は?」
この子、というのはニナの事だろうか。
「・・・・あ、名前は?」
「・・・・・ニナ、だけど」
「そうか。よろしく」
ジークレインという少年も、ジェラールと同じように笑った。
「オレ達、双子なんだ。オレがジークレインで、こっちがジェラールな。ジェラールのほうが一応弟だ」
見分けつかないと思うけど、と2人は同時に笑う。
そうか、双子だから同じ顔で息もピッタリなのか。
「・・・ニナって言ったよな?これからどこ行くんだ?」
そう言ったのはジェラールの方だった。
「・・・何で?」
「今日引っ越してきたばっかりだから、街を案内してもらおうと思って」
「あ、ニナが嫌ならいいけど」
いきなり呼び捨てか。
「・・・いいよ。図書館だけど、そっちこそいいの?」
「「もちろん」」
・・・・この日ニナには、初めて2人の友達ができた。


「・・・ニナ、こんな所で何やってるんだ」
「あ、ジーク。起きたんだ」
2人は近くの公園にいた。
「・・・・懐かしいなあ。昔、ジークとジェラールに・・街を案内したよね」
「・・・・そうだな。どうしたんだ急に」
そこでニナは、手に持っている花を差し出した。
「『スノー・ドロップ』か・・・。そういや、その時お前が教えてくれたんだっけな」
「・・・それで、懐かしくなって」

『スノー・ドロップ』。
冬に咲く、スズランに似た花。
あの時も、それは同じように咲いていた。



続く
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【2010/10/18 20:40】 | FT二次小説
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