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2年前の事だ。
オレとニナは、ついに評議院に入る事ができた。
ただ、何故かニナは掃除のバイトとして、だった。
「・・・ニナは、それでいいのか?」
「いいのいいの。そのうち、ジークに追いつければいいんだから」
・・・・実際、そんな日が来る事はなかった。

しばらく経った、ある日の事。
最近、オレは視線を感じていた。
自意識過剰とかそういうものではなくて、何となく不吉な予感がしていたのだ。
そして、夕方・・・。
オレは目を疑った。
自分の前に現れたのは・・・
青い髪、青い瞳。そして自分と同じ顔の・・・
「ジェラール!?」
「・・・久しぶりだな、ジークレイン」
彼は昔の印象とは全く違っていた。
まるで身体全体に闇をまとっているかのような感じだった。
「ジェラール・・、何でここに・・・」
「・・・・評議員の座を、譲って欲しくてな」
「何・・・!?お前、一体何があったんだ・・?」
「『何があったか』?そんな事、お前には関係ない」
「あるだろう!オレは、お前の双子の兄だ!」
「・・・そのくせ、誰も守れなかったんだよな。オレも、ニナも、自分自身さえも」
「・・・・!!」
なぜそんな事をジェラールは知っているのか。
まさか、もう自分になりすましていたのでは・・・。
「・・・ニナがどうなってもいいのか?少なくとも俺は、今のあいつより強いぞ。嫌なら評議員の座を渡せ」
ジェラールが本当に強いのかどうかは分からない。
だが、それによってニナが傷ついてしまう事は確かだった。
「・・・っ。・・・分かった。けど、どうやって・・」
にやりとジェラールの口元が歪む。
今、目の前にいる彼からは、もはや昔の面影は感じられなかった。
「・・・これからオレは自分の思念体を作り、お前に化ける。・・双子だから顔も同じだし、ばれないだろ?後はお前が出て行けばいいんだ」
評議員の座など、正直どうでもいい。
だけど・・・
「・・・・待て。せめて、ニナだけには・・この事を」
「ダメだ。万が一あいつから情報が漏れたらおしまいだからな」
「・・・な・・」
「さあ・・・どうする?」
人質をとるなんて卑怯だ。
でも、ニナだけは守りたい。
「・・・じゃあ、オレはここを出て行く。それでいいんだな?」
「ああ。またなジークレイン。頑張れよ?」
「・・・っ!!」
いつから、彼はこんなにも変わってしまったのだろう?
オレはジェラールを守りたかったのに、何で・・・・

次の日、ニナは入り口で掃除をしていた。
しばらくすると、前方に見覚えのある人影が見えてきた。
「あ、ジー・・・」
声をかけようとして、やめた。
何か違和感を感じたからだ。
彼はニナの耳元でぼそりと呟いた。
「・・・後で、昼食のときに来てくれないか?話があるんだ」
「・・・?うん」
彼女は、見えなくなるまで彼の背中を見つめていた。

「・・・ニナ。急に呼び出してすまないな」
「・・・・いい加減芝居はやめて。『ジェラール』」
「・・・気付いていたのか。さすがだな」
「本物のジークはどこに行ったの?」
「本物、か。・・・どこにいったかは知らない。だがな」
彼はニナにゆっくりと近づく。
「ここを出て行ったのは確かだ。あいつの意思でな」
(ジークの、意思で・・・)
「ジェラール・・・・もごっ!?」
いきなり口を塞がれる。
「・・・オレは『ジークレイン』だ。くれぐれも余計な事はするんじゃねぇぞ。あと、この事は一切人には話すな」
ニナはジェラールを睨みつけながら、こう思った。
(・・・・こんな奴じゃなかった・・)
彼女は静かに瞼を閉じた。



続く
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【2010/10/31 17:21】 | FT二次小説
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