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「・・・ここは・・」
見渡す限りの青空と、どこまでも続く草原。
俗に『天国』や『あの世』、『死後の世界』と言われている場所かと彼は直感した。
「・・・・あら、久しぶりじゃないジーク」
そして目の前にいるのは、元六祈将軍・レイナだった。
「レイナ・・・」
「なんだぁ、アナタも死んじゃったの?もっとしぶといタイプかと思ってたのに。ま、暇つぶしにはちょうどいいわ」
「ここは、『死後の世界』というやつか?」
「そうね。今はどこかに行ってるみたいだけど、シバも来てるわよ。ああ、あとルシアとかジェガンとかも」
楽しそうにレイナが笑った。
「ルシア・・という事は、ハルたちは勝ったんだな・・・」
「嫌ねぇ、今頃気づいたの?来るのが遅いわ。意地張って墓の前なんかに居座ってるからよ」
「意地張って、か・・・。そうだな、だが今はもう心配ない」
「結婚しちゃったもんねぇ、あの2人。確か子供の名前は・・・レビンとか言ったかしら」
「何っ!?結婚は分かるが、もう子供まで!?」
「・・・アナタ、本当に時代遅れてるわよ」
「・・・・・・・」
ぐったりとうなだれるジークハルト。
「まー、元気出しなさい。恋が実らない事なんて、人生いくらでもあるんだから」
「・・・もう、オレたちは人生が終わっているんだぞ・・」
「あ、そういえばそうだった」
「・・・・・」
「・・・ねぇ、ムジカはあれからどうしてる?最近、ちょっと池の調子が悪くてさ」
「池?」
「地上の様子を見れる池よ。ここの所、見えたり見えなかったりで・・・」
「そんなものがあるのか。・・・ムジカは今でも元気にやってるよ。たまに女をナンパしたり」
「・・・・・・ふぅーん・・・。ナンパねぇ・・?あの浮気男・・今度こそタダじゃおかないわよ」
レイナは鬼のような形相で腕の飾りを握る。
「レイナ、何して・・」
「これ、『絆の銀』って言うのよ・・・。フフフ、これであいつを呼び出してあげるんだから」
「よ、呼び出すってまさか・・・。やめろ、そんな事したらムジカが」
「大丈夫よ。あの男、前にも死にかけてここに来たけど、生き返ったから」
「そうか。それなら安心だ」
ジークハルトはあっさり納得してしまう。
「でしょ?よーし、来なさいクズ男」
ギュゥゥゥン。
銀がねじれるような不気味な音の後に、人影が見えた。
「来た来た」
「ほ、本当に来たのか・・・」

その頃、地上界。
「ム、ムジカ!?どうした急に」
「・・・ハル・・。オレはそろそろ天に召されるみてぇだ。いやむしろ堕ちると言った方が・・・うぼ、苦しっ」
「きゃー、ムジカー!?しっかりして!ムジカ!」
彼の意識はどんどん遠ざかっていった・・・。

「ぎゃぁぁぁぁ苦しいぃぃ!!」
その人影は苦しそうに首を押さえていた。
「!?」
「フフ・・・あいつの首を銀で絞めて、ちょっと幽体離脱風にしてみたの」
「し、死ぬだろそれっ!!」
「一時的にはね」
「・・・・・・・」
もがくように這いずりながら、ムジカ(?)はこちらに近づいてくる。
「・・・・げほっ、がぼっ!って、レイナ!?それにジークも何で・・・」
「久しぶりね、カス男。アナタまた浮気してたんですって?」
「な、何でそれを・・・。い、いや、浮気なんかしてな・・」
「アホーーーーっ!!」
間髪入れずレイナの跳び蹴り。
どうせなら銀術を使えばいいのに、とジークハルトは思った。


「ごめんなさい、ごめんなさい。もうしません。レイナ様一筋でいきます」
「よろしい。早く帰りなさい、戻れなくなるわよ」
「って、お前が勝手に呼び出して・・・」
「・・・・・・何か、言ったかしら?」
「いえ何も言ってません」
「・・・・・・」
そんな妙な風景をジークハルトは黙って見送っていた。
「・・・あ、ジーク。お前にまた会えてよかったよ。みんな元気でやってるから、心配しないでくれ」
「・・・・ああ」
「早く帰れ」
「痛っ」
レイナに蹴り飛ばされたムジカは、慌てて霧の向こうに去ってゆく。
・・・・笑顔だった。

「・・・ふー。人生って色んな事があるのねぇ」
「・・・・・」
「アナタは覗いてみないの?あの池」
「・・・・もう少し、心の整理がついてから・・な」
「そう。じゃあ、あたしシバの所に行ってくる。いつまでも女と引っ付いてるんじゃないわよって」
「・・・・・頑張れ」
彼女らしいなとジークハルトは思った。
これから自分は・・自分の魂はどうなるのか、よく分からない。
だけど、もう少しここに居たいなと思った。

もう少し、『池』とやらを通して地上を見下ろしたいな・・・と。



終わり
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【2010/12/09 20:12】 | その他二次小説
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