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妖精の尻尾に、光が差し込んでいた。
もうすぐ闇に染まるであろうその空を、彼女はじっと眺めていた。
名はエルザ・スカーレット。
淡くオレンジ色に輝く緋色の髪が美しい。
太い樹の幹に寄りかかり、不機嫌そうに眉を寄せていた。
「・・・・馬鹿」
何処か遠くにいるその人物に向かって呟く。
緋色・・スカーレットの名を付けてくれたあの人は、今何処にいるのだろう。
「おーいエルザ、もう日が暮れてんのに何してるんだ?中に入らないと、風邪引くぞー」
ギルドの売店を閉めていた売り子が言った。
もう夜か。どうりで肌寒いと思った訳だ。
そう思ったら、急にくしゃみが出てきた。
先程の売り子がまた心配そうに声を掛けてくる。
「今、中に入る。心配するな」
さっと立ち上がり、暖かさを求めて建物の中へ入った。

風邪を引いてしまったら、あの人のせいだ。
私を勝手に置いて行くのが悪いんだ。


「エルザ、明日一緒に仕事行かない?」
夕食を取っている時、ルーシィが言った。
「む・・良いぞ。私も暇だからな」
厚い肉を頬張るエルザ。
ルーシィは羨ましそうにそれを眺めていた。
何でも家賃の節約で、下手に高額な物を食べられないらしい。
少し分けてやると言ってみたが、あたしダイエット中だからと断られた。
そういえば、ダイエットというものを今まで考えた事が無かったが・・やはり、体型を少しは気にするべきなのか。
「・・・ナツ達、いつ帰ってくるんだろうね」
気が付くと、ルーシィが寂しそうな表情をしていた。
今、ナツはルーシィを置いて仕事中なのである。
「あーあ。ナツが居ないとつまんないなあ。ね、エルザもそう思うでしょ?ほらジェラールって、ナツと2人で仕事行っちゃったじゃない」
そう、ジェラールもナツと仕事中。
いつもエルザと2人とか、(ルーシィやミラ曰く)最強チームの6人で行っていたのに。
何故今回に限って、一緒に行かせて貰えないのだろう。
私も行きたいんだ、と自分なりに意地を張ったつもりだが、彼はどうしても駄目だと言って聞かなかった。
何だか無性に苛立って、小さく地面を蹴った。
彼女の様子に気付いたルーシィは、話題を変えることにした。
「あっそうそう、実は仕事決めちゃってるんだよねぇ。これなんだけど・・・」
胸ポケットから取り出したのは、1枚の依頼書。
それを手に取ったエルザは、怪訝そうに表情を変えた。
「何だこれは・・・ただの白紙じゃないか」
依頼書らしき紙には何も書かれておらず、白い紙にしか見えなかった。
「違うの。これ、なかなか面白い仕掛けなのよ」
ルーシィは紙をキャンドルの光にかざした。
すると、紙にオレンジ色の文字が浮かび上がった。
『僕の落し物を探してください』
まず最初に大きな文字が躍り、その次に小さい文字でこう書いてあった。
『落し物は、モンスターです』
しばらく、キャンドルの火が燃える音しか聞こえなかった。
その静寂の後、エルザが楽しそうに呟いた。
「モンスターか・・面白そうじゃないか」
「え、ええ!?面白・・!?」

次の日、どんな不幸が待っているとも知らずに。


中編へ続く
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【2011/02/13 14:38】 | FT二次小説
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