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梅雨が過ぎ、久しぶりに晴れた7月の青空。
今日も『ホワイトツリー第1部署』では、いつものような風景が広がっている。
そんな様子を静かに眺めていた青年は、部屋のドアが開かれた事に気付く。
「・・・ルーヴ?どこかに行くのか」
ルーヴと呼ばれた別の青年が扉の傍に立っていた。
「ああ。これから医務室にいるキリに会いに行くところなんだ」
「キリ・・って、あのアナの子供か。お前も大変だな、あの子供に懐かれて」
「そうだな。・・・それはそうと、あんたはずっとそこにいるつもりなのか?騎士長」
そして、先程から外を眺めてばかりいるのが、白騎士長・オリオンである。
「今日ぐらい、1日こうしているのも悪くないだろう?」
オリオンが柔らかい笑みを見せる。
「そうか。じゃあ、行ってくる」
ルーヴは短く告げると、扉を閉め出て行った。
「・・・・・・」
閉ざされた扉をじっと見つめるオリオン。
「・・・ルーヴ・・」
ぼそりと呟き、また窓の外へと視線を戻す。
今日は嫌な予感がする。
自分がこの前、あの『化物』と遭遇する日と同じ感覚だ。
(気をつけてくれ、ルーヴ・・・)
彼のその願いは、果たして届くのか。


「・・・あっ、お兄ちゃーん!こっちこっち~」
医務室に辿り着いたルーヴを、無邪気な笑みで迎えた少年。
少年こそ、アナの子供であるキリだ。
するとルーヴは、キリの隣に1人の少女が立っているのを目にした。
「エアル?どうしてここに・・・」
「ん?ちょっとアナさんに話があって」
エアルの言葉を聞いた途端、ルーヴの身体に緊張が走る。
(まずいな)
てっきりいないものだと思っていたのに。
ここでキリにあの話をしたらかなりまずい。
「ルーヴこそどうしたの?」
「・・・・ちょっとキリに用があって。遊ぶとか」
「そっか」
それきり彼女は興味が無いと言うように違う方向を向いた。
ルーヴはほっと胸を撫で下ろす。
奥で女性の声がした。
「エアル、すまないね遅くなって。ここの所仕事が立て込んでて」
長時間の仕事で疲れたのか、肩を揉みながらアナが出てきた。
「お疲れ様です、アナさん」
「アナさん、これからお兄ちゃんと遊びに行ってきていい?」
キリの質問の後、アナはルーヴをじろりと睨みつけた。
何故自分を睨むのだろうと疑問に思ったが、どうも本人は睨んだつもりは無いらしい。
「ルーヴ、来てたんだね。あたしもちょっと疲れてるし・・良いよ、行ってきて」
「やったぁ。行こう、お兄ちゃん」
「待った」
外に飛び出そうとしたキリの腕をアナが掴む。
「どこに行くの?何時に帰ってくるの?何するの?誰と行くの?」
「アナさん、それじゃ過保護な母親みたいですよ」
さりげなく突っ込みを入れるエアル。
キリは少し悩んでから、アナにそっと耳打ちをした。
(お兄ちゃんと本屋に行くの。お姉ちゃんには絶対、言っちゃ駄目だからね)
ちなみに、お姉ちゃんとはエアルの事である。
「あー、分かった。行ってきな」
「はーい」
ぱたぱたとキリが駆けていく音と、ルーヴが慌ててそれを追う音。
エアルは不思議そうに首をかしげた。
「キリ君、どこ行ったんでしょうか」
『漫画を買いに行く』とは口が裂けても言えなかったのであろうルーヴを気遣い、アナは適当に流しておいた。
「・・・それより、例の話なんだけど・・」
場の空気が一気に深刻になる。

もうすぐ、ルーヴの身に危険が降りかかる事も知らずに。



続く
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【2011/03/13 19:24】 | オリジナル小説
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