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「・・・・ん」
すっかり暗くなった部屋で、ジェラールの身体が動く。
あれから、自分は眠っていたようだ。
目元を手で拭ってみたが、かさかさになった肌が触れるだけだった。

(エルザ・・・)
彼女は今、何をしているのだろう。
もう随分と時間が経っているから、寝ているのか。
まだ食事は取っていないようだし。

重い目蓋を出来る限り開け、少しよろつきながら扉を開ける。
エルザを起こしてあげようかと思ったのだ。

確かに自分の心は沈んでいるが、そんな事をいつまでも悩んでいても仕方がない。
エルザに罪は無いのだから。

婚約者がいても、仕方ない事。
天使と人間・・所詮は叶わぬ恋。

階段を上っていると、エルザの部屋の扉が開きっぱなしだという事に気付いた。
普段、エルザはいつも自分の部屋の扉は閉めている。
本人曰く、「プライベートを見られたら困るから」だそうだ。
他人が自分の家に居候している時点で、プライベートも何も無いと思うのだが。

「・・・エルザ?」
そっと部屋を覗いてみると、彼女は予想通り眠っていた。
律儀にベットの上で毛布をかけて眠っているので、つい居眠りをしてしまったという事ではないだろう。
音を立てないようにベットに近付く。
ベットに腰掛ける際にぎしっという音を立ててしまい、「ん」とエルザが小さく声を漏らしたが、その後は特に目覚める様子も無く寝息を立てるだけだった。
「・・・エルザ」
その様子にジェラールは微笑むと、頭の中にある考えが浮かんだ。

どうせ叶わぬ恋なら。

奪ってしまえば良いじゃないか。

直後に、恐ろしい思考を首を振って掻き消す。

自分は何を考えているのだろう。

エルザには婚約者がいる。
自分の事など、これっぽっちも想っていない。
こちらが一方的に想っているだけ。

奪うなんて、そんな事出来る訳がない。
というか、そんな事をするなんて最低だ。

「・・・・・」
「・・・すー、すー」
可愛らしい寝息を立てながら、エルザは寝返りを打つ。
顔をジェラールの方に向けていた。
「・・・・・・」

・・・まただ。
また、エルザの顔を見て、決心が揺らいでいく。

これだけは駄目だと自分に言い聞かせても、身体が言う事を聞かない。

エルザの肩にそっと右手を乗せ、顔を彼女の唇に寄せる。
「・・・ごめん、エルザ」
直前に小さい声で謝り、さらに顔を近付ける。

そして、双方の唇が重なった。

瞬間、エルザが驚いたように目を見開く。
ジェラールは慌てて顔を離そうとしたが、その前に頬に鋭い痛みが走った。
平手打ちをされたようだった。
「・・・馬鹿」
彼女の表情は、ジェラールが見た事も無いくらい怒りに染まっていた。
「エルザ、ごめ・・」
もう一度謝ろうとしたジェラールの身体を、今度は思い切り突き飛ばすエルザ。
「・・・最低だ・・」
「エルザ」
「お前なんて・・・」
目に涙を浮かべながら、エルザが大声で叫ぶ。

「お前なんて、大っ嫌いだ!!」


叫んだ直後、部屋にジェラールの姿は無かった。
「・・・ジェラール?」
彼の名前を呼んでみたが、一向に現れる気配は無い。
「ジェラール・・・」

真っ暗になった部屋に、エルザだけが1人寂しく立っていた。



続く
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【2011/04/23 18:34】 | FT二次小説
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RIRI
ドキッツ♡

Re: タイトルなし
mimi346
お返事が遅くなってすみません。
コメントありがとうございます!

とりあえず、この小説には好感を持って頂いた・・と解釈して宜しいのでしょうか?

マイペースですが私なりに更新は頑張っていくつもりなので、宜しければ最後までお付き合いください^^

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コメント
この記事へのコメント
ドキッツ♡
2011/04/24(Sun) 18:02 | URL  | RIRI #-[ 編集]
Re: タイトルなし
お返事が遅くなってすみません。
コメントありがとうございます!

とりあえず、この小説には好感を持って頂いた・・と解釈して宜しいのでしょうか?

マイペースですが私なりに更新は頑張っていくつもりなので、宜しければ最後までお付き合いください^^
2011/04/28(Thu) 21:56 | URL  | mimi346 #-[ 編集]
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